皆で森林整備を そして減災へ

伊豆市議会議員  青木 靖
            あおき やすし

私は、山体崩壊を伴う様な自然災害は、森林整備で減らすことが出来ると考えています。

山が「くむ」と言われるような崖崩れ・土砂崩れの多くは、スギ・ヒノキの人工林で発生していることは周知の事実だと思います。

そもそも火山活動で出来た伊豆半島では、硬い火山性地盤の上に比較的薄い表土があり、そこに植物が根を張って生えています。元々滑りやすい山の斜面へ、根の張り方が浅く(それゆえ倒れやすくもある)針葉樹の杉や檜を植えて育てていけば、表土にかかる圧力が増していき潜在的に地滑りを起こしやすい条件ができてしまっているはすです。

わが国では昭和20・30年代に土地本来のカシなどの自然林を伐採して、木材生産や水源造成を理由に拡大造林を推進しました。

しかし、結果的に、スギ・ヒノキを植え過ぎた、とは言えないでしょうか?

その後のスギ・ヒノキの人工林は、(木の寿命からすれば短期的な)木材価格の低下傾向が影響し、良材育成に不可欠な間伐作業等を放棄されて過密に成長し、それが原因で本来の生態系さえ乱し、多くは健全なあるべき姿の森林からはかけ離れているようです。

近年、ゲリラ豪雨的な雨の降り方が多い傾向にあることは、マスコミでも報じられているところです。過密で手入れ不足で下草も生えないような保水性が低いスギ・ヒノキの山が崩れ、木が川に流れ込み、堰き止め湖を作り、それが崩壊し鉄砲水になり、さらに下流域に被害を出すような危険性が増しています。

結局、人が植えた木は、必要が有るなら、人が面倒を見るしかないのだと思います。

山が崩れれば被害が出るし、災害復旧に多額の税金が使われることにもなります。

今や森林整備は、経済効率の議論から切り離して進めていくべき課題になっていると考えます。いろいろな方法があると思いますが、まず、多くの人が自分の問題として人工林の整備に関心を持っていただくことから始めなくてはいけないのでしょう。

目標としては、三十年から五十年育ったスギ・ヒノキを災害の元凶にすることなく有効に活用し、さらには、本来の元々あった木々の森をもう少し増やして、山を昭和の拡大造林前に近づける方向に持って行きたい。

そうすることが山の原生植物や野生動物から海の海藻や魚介類に至る生態系を正常に機能させ、災害にも強いあるべき姿の森林を作っていくことにつながると思うのです。


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